作業療法を高齢期の現場に活かしていく
日本医療大学の強みは、医療福祉の現場から誕生し、教育や研究、臨床を現場と密着した形で進められることです。日本医療大学の母体である、つしま医療福祉グループは日本有数の規模で医療・福祉施設を持つノテ福祉会を有し、高齢者の現場で働く職員の数も相当数です。今年4月~9月にかけて、高齢者の現場で働く全ての職員(700人以上)を対象とした研修を担当させていただけることになり現在も開催中です。本研修の大きな目的は、私たち専門職が高齢者と関わる上で共通の視点と基本の原理を身につけることです。ご利用者の生活能力に気づき、それを引き出す関わりを行うこと、私たち本位の一方的な技術の行使ではなく、あくまで生活の主体であるご本人が自らの意思に導かれた動作能力を発揮できる生活環境を作ることです。上記の目的に従い、ノテ福祉会全体として同じ方向性で取り組むことが、現場の活性化、なにより高齢者が元気に暮らすことにつながるとの思いで実施しています。また、作業療法士が高齢者の現場で活躍する一つのあり方を示すことにもなると考えています。
この取り組みは同時に現場で高齢者への具体的な実践として発展させています。ノテ福祉会の介護老人保健施設、介護付有料老人ホームにてそれぞれ実際に高齢者との関わりをとおした形での研修を月一回実施することでさらに理解と技術を深める形をとっています。こちらについても改めて報告して行きます。