理念

高齢者や障がいを持つ全ての人々が自立し、その人らしく暮らせる地域社会の実現を目指しています。

つしま医療福祉グループ 代表 対馬 徳昭
つしま医療福祉グループ
代表 対馬 徳昭
社会保障審議会臨時委員(福祉部会)
「ニッポン一億総活躍プラン」フォローアップ会合民間議員

1983(昭和58)年に「社会福祉法人ノテ福祉会」を設立した当時、介護が必要になっても自宅で暮らし続けたいという高齢者やご家族を支える仕組みが、日本にはまだありませんでした。
私たちは、こうした方々の思いに応えることをスタートラインに、まず、全国に先駆けてデイサービスを展開し、その後、中重度の介護が必要な高齢者に対しては定期巡回・随時対応型訪問介護看護を、認知症の方には小規模多機能型居宅介護を整備。この2つのサービスで在宅生活を支える「特別養護老人ホームを核としたノテ地域包括ケアシステム」をつくり上げました。

2020年4月1日現在、ノテ福祉会は89の介護サービス施設・事業所を運営しており、ノテ地域包括ケアによるサービス提供体制の構築を、地元札幌のみならず、仙台や関東などの東日本でも進めています。
グループの本拠地であるアンデルセン福祉村(札幌市清田区真栄)では、総面積7万6千㎡(2万3千坪)の土地に社会福祉法人ノテ福祉会の高齢者施設や障がい者就労継続支援事業所がコミュニティを形成しています。
そこでは、高齢者施設の入居者、通所者やご家族や保育所の子どもたち、外国人技能実習生等、異なる世代の多様な人たちが日常を過ごし、学ぶ中、アクティブシニアや障がいのある方が、調理や清掃、送迎など、様々な仕事に従事しながら、生きがいをもって活躍されています。

2021年4月、日本医療大学は、清田区真栄キャンパスと恵庭市恵み野キャンパスを移転・統合し、新学科を設置するなど定員増を図り、大学に設置している「認知症研究所」とともに、札幌市豊平区月寒東に新キャンパスをオープンしました。
新校舎は、市内を走る2つの地下鉄路線からのアクセスを確保しています。また、ラーニングコモンズを備え、レポート作成や国家試験勉強に向けたリラックスできる空間としての図書館を整備するなど、学生が学業に専念できる環境を整えるとともに、充実したキャンパスライフを送れるよう、健康をサポートするジムやレストラン、コンビニなどを併設したコミュニティセンターを設置します。このセンターは、近隣住民の方々にも利用いただき、地域に開かれた大学づくりにも取り組んでまいります。

2018年にグループの一員となった日本医療大学病院は、2021年8月、大学の同一敷地内に新築移転しました。2021年10月には、社会福祉法人ノテ福祉会が事業を継承し、必要な医療と介護が提供できるよう業務を一体化しました。新しく診療科目に物忘れ外来やリハビリテーション科を設置し、認知症やリハビリに強みを発揮できる病院として生まれ変わります。同敷地内の医療法人社団が運営する介護老人保健施設、看護小規模多機能型居宅介護も活用し、大学との連携のもと、学生の実習だけではなく、チーム医療を学ぶ場としての機能を一層高め、優秀な医療人材の育成、確保に貢献したいと考えています。

2021年には、江別市大麻の地で、江別市生涯活躍のまち「ココルクえべつ」がスタートしました。
高齢者や障がい者の施設・住居のほか、障がい者就労継続支援A型事業所であるパン工房「あさのわ」、レストラン「開拓うどん」「こう福亭」、温泉入浴施設「ココルクの湯」、交流農園やパークゴルフ場などを整備し、高齢者や障がいのある方の暮らしを支え、市民とともに交流する拠点、年齢や障がいの有無、国籍を問わず多世代が交流し、共生できる拠点を、北海道や江別市、地域の方々とともにつくり上げます。

私たちは、決して立ち止まりません。人口構造の変貌が進み、時代が求めるニーズも多様化する中にあって、今こそ、私たちが果たすべき社会的使命をしっかりと見据え、ノテ地域包括ケアシステムをさらに進化させ、その原点である「誰もが住み慣れた地域で、生涯安心し、生きがいをもって暮らしていくことができる共生社会」を目指し、邁進してまいります。